2016年12月30日に渡辺和子さんは膵臓癌で89歳の生涯を閉じられました。彼女の2012年に出版された「置かれた場所で咲きなさい」は200万部を超えるベストセラーになりました。当時あまりの人気でテレビにも出演されスマップの中井君と話をされていたのは今でも覚えています。そして私もその本を買った一人ですが、崩れそうであった当時の私を支えてくれた一冊でもありました。最近また親しい方からこのご本をいただき読み直す事にしました。
カトリックのシスターでもあるのですが、それ以上に日本の歴史を背負っているかのような時代の生き証人でもあるところが印象的なところではないでしょうか?その彼女が亡くなられたいう事は時代の区切り目なのか?何かを意味しているようにも感じます。
彼女の父上は渡辺錠太郎といい日本史の教科書にも登場する人物で昭和11年の二・二六事件で自宅の居間で43発の銃弾を受けて命を落とされた方だったのです。衝撃的なのは彼女は当時9歳でその一部始終をわずか1メートルのところから目撃していたというから驚きです。
キリスト教の信者であっても膠原病やうつ病で苦しまれますが「人はどんな場所でも幸せを見つけるこのが出来る」の言葉は我々を勇気づけます。
「置かれたところ」は、つらい立場、理不尽、不条理な仕打ち、憎しみの的である時もあるでしょう。信じていた人の裏切りも、その一つです。
「人によっては、置かれたところがベッドの上という事もあり、歳を取って周囲から「役立たず」と思われ、片隅に追いやられることさえあるかもしれません。そんな日にも咲く心を持ち続けましょう。
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