iPhone スマホを落としただけなのに

仕事はというとホームページを使った売り込みをかけるも何の反応も無く何か全く必要とされない自分という存在を思い知らされていたのだ。他にやるべき仕事も無く事務所にいる事が辛くなっていたのだ。

それなのに今日はさらにあるイベントに誘われていたが申込に遅れて行けないでいた。行けば良かったなどと後悔していたのだ。

身体も心も悲鳴を上げていたのだ。事務所を早々に引き上げマクドナルドでコーヒーを飲んで帰りの時間まで時間潰しをしようと考えるも居た堪れず帰宅する事にしたのだ。こんな精神状態でどんな顔して帰れば良いかと考えながら電車に乗った。

「辛いな」と思いながら川口駅から大船行きの京浜東北線に乗って秋葉原駅で総武線に乗り換えようとしていた。その時に気がついたのだ。スマホが無い！iPhoneが無いという事に！それに気付いたとたん、そう！全ての辛い思いが吹き飛んでしまったのだ。心が軽くなったのだ。信じられない程に。それは本当に不思議な感覚だった。逆に辛い心の原因はスマホだったのか？という思いが心を過ぎった。

その為だろうか？スマホを無くしたのに心は妙に落ち着いていた。何とかなるだろうと思っていた。iPhoneを無くして、どうしよう、大変だという思いはあるのだけれども、それよりも、その平安が何故か救いで気持ちは不思議と落ち着いていた。

でも、それ以上に平常心も同時に取り戻せたのが良かったのでした。

もしも、心に何か問題があったらスマホを何処か遠くに置いてみては如何でしょうか？或いは本当の自分を取り戻せるかもしれません。次の日に電車の車内放送で「最近、車内でスマホを落とされる方が増えています。立ち上がる時などに回りを確認するなど、お気を付けください」と放送されているのを聞いた。自分だけでは無かったのだ。でも私のようにスマホを落として良かったなどと考えている人はいたのだろうか？いや、それは違うのかもしれない。みんな本当の自分を取り戻したいのでスマホを落としているのかも、、、或る種のデトックスかもしれないね。